一般住居への侵入はほとんど窓からです。
窓ガラスを割って、鍵を開けて入ってくるガラス破りという手口が有名ですが、実際に一番多いのは「無締り」です。
つまり、鍵をかけてないことで入られています。
この記事では、侵入者がどんな手口で侵入してくるのかと、それぞれの対策を紹介していきますが、まずは施錠をしっかりすることを心がけてください。
施錠での対策は、無料でできますから。
侵入窃盗の手口
ガラス破り
ガラス破りとは
ガラス破りとは、窓ガラスを割って、カギを開けて侵入する手口です。
割り方には種類があり、
こじ破り：ドライバーでカギ付近に小さな穴を開けてカギを回す
打ち破り：バールでガラス全体を叩き割る
焼き破り：ガラスをバーナーで熱して、冷却スプレーで冷やして、静かにヒビを入れ割る
ものが主な手口です。
ガラス破りへの対策
まず、一番簡単な方法が「サブロック」を仕掛けておく方法です。
サブロックとは、窓の下のほうについているこれで、
クレセントと合わせて二重ロックすることができます。
カギを開ける手間を増やすことで、侵入者の邪魔をします。
次に、面格子やシャッターを取り付ける方法です。
あまり知られていないかもしれませんが、こういう面格子やシャッターは後からもつけることができます。
不安を感じる窓がありましたら、後付けできるものを検討してみるといいでしょう。
面格子やシャッターは、もうあるだけで侵入する気をなくさせることもできるので良い防犯対策です。
さらに、ガラスを防犯ガラスにする方法があります。
これもあまり知られていませんが、ガラスは入れ替えることができます。
今サッシに入っているガラスの厚みに合わせた防犯ガラスがありますので、そちらに入れ替えられます。
防犯ガラスは2枚のガラスを膜で圧着したガラスですので、割れたとしても、手が入れられなく侵入に時間をかけ手こずらせます。
ただし、ワイヤーが入っているガラスは防火ガラスですので、こちらのガラスとは入れ替えられません。
その場合は、面格子をつけるのが良いと思います。
最後に、内窓をつける方法があります。
内窓とは、室内の窓枠に新しくつける窓で、主に断熱性や遮音性を期待して取り付けます。
この内窓のガラスに防犯ガラスを使うことができます。
さらに、シンプルに窓が2個になるので侵入する側にしては邪魔です。
防犯にもなり、断熱性能も遮音性能もあるので、内窓は結構万能なのです。
先ほどの、ワイヤー入りガラスについても内窓は設置できますので良いと思います。
面格子で外を強化するか、ガラスを交換し窓自体を強化するか、内窓で中を強化するか、どれも強化するか、窓対策の方法は色々出てきています。
ドア錠こじ破り
ドア錠こじ破りとは
ドア錠こじ破りとは、玄関ドアをバールを使って無理やりこじ開ける手口です。
これはシンプルに、てこの原理と力ずくで玄関ドアをこじ破ってくるので、打てる手が少ないです。
結局力ずくが厄介ですね。
ドア錠こじ破りの対策
まず、玄関にカギが二つ付いている場合は、二つ掛けておくのがいいです。
カギは、箱錠と呼ばれるものが玄関ドアに組み込まれており、シリンダーとサムターンで挟み込んでいます。
シリンダーとは、カギを差し込んで操作するもので、外側に付いています。
サムターンとは、室内から玄関を閉めるときに回すものです。
親指のサムがかかっています。
差し込むカギを『キー』、本体の箱錠（+シリンダーとサムターン）を『ロック』のイメージです。
サムターンを回すと出てくる四角い塊を『デッドボルト』と呼びます。
防犯性能の高いデッドボルトには、『鎌錠』と呼ばれる突起が飛び出てきます。
鎌錠は、ロックのロックみたいなものです。
そして、互換性のあるものだと、箱錠を交換することができます。
古い箱錠を使っている場合、この鎌錠が付いている箱錠に交換すると防犯性能が跳ね上がります。
さらに、玄関自体が古い場合には、カバー工法で玄関そのものを変えることができます。
玄関をきれいにできるし、防犯性能も十分にある新しいドアに交換できるので、こちらの対策もおすすめです。
ピッキング
ピッキングとは
ピッキングとは、シリンダーに特殊工具を差し込み、錠本体をいじくり解錠する手口です。
本来この特殊工具は、鍵屋さんしか所持できません。
ピッキングの対策
シリンダーには2種類あります。
ディスク型とディンプルキーです。
ディンプルは面がボコボコしているカギで、ピッキングがしにくいです。
ディスク型は側面がギザギザしていて、ピッキングで狙われるのはこちらです。
ピッキングに10分以上かかるシリンダーの性能を、耐ピッキング性能と呼び、ディンプルキーは耐ピッキング性能があるシリンダーとなります。
そして、このシリンダーは交換することができます。
もし、ディスク型のシリンダーで心配の場合は、耐ピッキング性能を満たしたシリンダーに交換することをおすすめします。
サムターン回し
サムターン回しとは
サムターン回しとは、玄関ドアについているサムターンを回して解錠する手口です。
家に帰ったときに回すこのつまみです。
ドアポストやドアスコープに特殊工具を差し込んできます。
サムターン回しの対策
比較的新しい玄関ドアのサムターンは外れるようになっています。
これを、セキュリティサムターンと呼びます。
このセキュリティサムターンが、サムターン回しの対策になりますので、外出時に外しておくといいです。
他にもサムターンを囲うアイテムがあります。
アマゾンにも売っていたので、気になるようでしたらチェックしてみてください。
カム送り解錠の対策
カム送り解錠とは
カム送り解錠とは、ドアとカギの隙間に特殊工具を差し込み、錠本体をいじくり解除する手口です。
サムターン回しは、シリンダーの鍵穴を狙ったものですが、カム送り解錠はドアとカギの隙間を狙うものです。
カム送り解錠の対策
現行品の錠はカム送り解錠の対策がすでになされておりますので、心配なのは古い錠です。
錠が古いものか新しいものかを調べるには、玄関ドアの側面、錠に刻印がありますので確認してみてください。
カギメーカーで有名なのが美和ロックですが、MIWA製でカム送り解錠の心配があるのは
LA
BH
LD
の製品です。
LA_MAのように、_があるものは対策済みのものですので安心してください。
対策されていないものは、対策済みのものに交換しておくと安心できると思います。
まとめ
闇バイトなど侵入窃盗や強盗のニュースが多くなってきており、心配の方も多いでしょう。
その侵入は窓がほとんどで、しかも無施錠による侵入が多いです。
まずは窓、玄関ともに、カギをしっかり掛けるところから意識していきましょう。
侵入者は時間がかかることを嫌がります。
各手口の対策も紹介させていただきましたので、よければ参考にしてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
